私のTwtterのプロフィールで子供たち・孫たちに残してやりたいものとして「諸悪の根源である戦争を何としても食い止める事・命が本当に大事にされる社会の実現」と掲げましたが、その中でもやはり日本国憲法がその核となると思います。

安倍首相の憲法改定の執念、最近の「自民党憲法改正草案」等々の動きは、またまた憲法が大変危険な状態晒されていると言えるでしょう。

言うまでもなく憲法の命は基本的人権国民主権・平和主義ですが、

改憲勢力の一番の狙いは憲法第9条です。

そもそも日本国憲法はスタート時点から日本の敗戦を受けて、変則的誕生をしたと言えます。

奥平康弘先生はその著書「生かそう日本国憲法http://tinyurl.com/lyps8h4において、9条の発案者は当時の①連合国=占領軍最高司令官ダグラス・マッカーサーとも②憲法作成・審議時の内閣総理大臣幣原喜重郎とも、あるいはその二人の話し合いによるとも③1941年のアメリカ大統領ルーズベルトとイギリス首相チャーチルが大西洋で共同で宣言した「大西洋憲章」によるとされるなど、発案者については学会でもいろいろ論議されているとされています。

しかし、どうであれポツダム宣言を受諾し連合国に無条件降伏をし、その際日本は「日本国は基本的人権と平和を尊重する民主主義国として再生することを世界に約束した」事は事実ですし、新しい国にふさわしい新憲法作りを進めることが求められたにもかかわらず、憲法作りに熱意を示さず、サボった事も事実です。

様々な政党・憲法学者などから出された民主的原案がある一方、明治憲法の枠から抜け出せず統帥権にこだわったり、治安維持法の温存にこだわったりするものまであった訳です。

そんな中で連合国最高司令部が日本国憲法の原案を作り日本国政府に参考として示し、憲法制定作業を急がせたのも事実です。

1946年2月にGHQ案がまとまり枢密院・衆議院で審議がおこなわれ修正など経て1946年11月3日日本国憲法として公布されました。

つまり、形の上では旧憲法下で合法的に成立したわけです。

この事をもって改憲派は「今の憲法は押し付けだ」とか「マッカーサーが作った」とか言っていますが、当時の国民の大多数の声は「戦争はもういやだ」「軍隊はもういらない」だったし、9ヶ月もかけて正式に国会で審議して可決されたものです。

軍隊は一度統制を離れると、もう誰にも止める事は出来ません。

戦前1930年代の頃には政治から国民生活までほとんど全てが軍の言いなりでした。今の政権がよく引用し崇める高橋是清でさえ膨張する軍部の横暴を抑えきれず、2.26で青年将校の凶弾に倒れた事は周知の事です。

旧ソ連でもアメリカとの冷戦により、ある意味では潰れてしまった大きな原因に軍部の膨脹とその為の財務負担の疲弊があった事は間違いないことでしょう。

そういった意味では軍事費の拡大する今の中国は将来的に非常に危険と言わざるを得ないと思います。

軍隊は戦争による破壊もありますが軍拡競争で歯止めが掛からないという、危険性もあります。

そういった意味でも9条を持つ日本は幸せと言えるでしょう。

確かに、戦争放棄・軍隊を持たないを憲法に持つ国は世界でも大変珍しいと言えると思います。

「有史以来の人類は常に戦争の歴史であった。護憲派の考えは理想主義・非現実だ」と改憲派は言います。

しかし・世界の憲兵たるアメリカも冷戦・ベトナム・イラクと人も物も使い果たしてしまいました。

オバマ政権になって世界の審判官になって、世界中どこにでも出て行って制裁するかつてのアメリカの影は無くなってしまっています。

パクスロマーナ、パクスブリタニカ、パクスアメリカーナの時代は終わりました。

核戦争・情報戦・無人機・核ミサイルによる攻撃・・・の時代にあって局地戦・内戦・暴動はあっても世界大戦は可能性は非常少なくなっています。

むしろ誠意ある外交力と道理ある国際協議こそ求められていると思います。

今回又、シリアの問題が起こりました。世界は又、イラクの二の舞になるのではと読んでいます。

好戦勢力は早くも自衛隊海外派兵を可能にする集団的自衛権論争を

振りまくに違いありません。

志位委員長の談話にあるようにhttp://t.co/R48WL4WlzS双方を交えて国連の場で審議こそ今求められている事ではないのでしょうか。

戦争放棄・軍事力の不保持はgenuiner過ぎる議論と言われますが、今時代は世界が本気で考え始めていると思いますが、如何でしょうか。

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( これが軍隊を持たないとされた国の軍事費です。)